【知財】2023特許・情報フェア&コンファレンスに行ってきました。

キャリア

こんにちは、ちざるです。

久しぶりに知財系の投稿します。

今年はビックサイト

 去年まで、東京・北の丸公園の科学技術館で開催されていた、「特許情報フェア&コンファレンス」に今年も行ってきました。

「特許情報フェア&コンファレンス」は、特許・実用新案、意匠・商標等に関するシステム・ソフトウェア・製品・サービス等が一堂に会し、機器システム・サービス提供者とユーザーの新しい接点を提供する総合展示会。

今年は、2023年9月13日(水)から15日(金)の3日間、東京ビッグサイトに会場を移し、1万人を超える来場者を見込んでいるとのこと。

 行ってみると、同時に開催中の計測機器や光学装置やセンサーの展示会と相互入場可能で、とても半日ではまわれません(;’∀’)

 結局、知り合いと話しているうちに、閉館時間に・・・・センサー見たかった 

誘惑

 でもね、本当に気になったのはこっち!!

ラーメン産業展

 ちょうど昼時のこともあり、ブースの知財関係者もみんな気になっていたようで、こっちとも相互入場できたら、事務局の株は大上がり???

 未来への新たな一杯を創る・・・・

 もうねー来場している方の雰囲気が全く違いましたね(笑)

 

見どころ

 見どころとしては、100を超える国内外の知財関係のサービスを提供する企業や弁理士事務所、公的機関等が出展し、知的財産に関する幅広い製品・技術・サービスの展示、紹介され、メーカー等と直接話せるといったところでしょうか。

 知財関係の業者は、分野的にかなりニッチな部分であるので、一同に集まる機会があまりなく、このような機会があると、メーカー側もまずは名前を覚えてもらえるいい機会になると思います。

 写真は、JAPIOのキャラクター、にゃぴお

 かわいいから、一枚 写真撮らせてもらいました。 一緒にどうですか、と言われたのですが、丁寧にお断りしました(笑)

最近の知財情報管理&DXについて

 フェア全体を見て回った印象としては、今回のキーワードは、やはり『AI』『自動生成』『DX』かなと思います。

 知財産業は、世界中で権利を取得することや、各国でどのような権利が取得されているのかを調査する必要があるのですが、このときに必要になるのが、翻訳作業

 今回も多くの翻訳会社さんが出店されていました。

 そこでは、自動翻訳の進化が年々すごいことになっていますね。『AI』×『翻訳』で、学習量にもよるのかもしれませんが、ほぼ違和感のない翻訳ができていた印象です。しかも、英語だけでなく、中国語や多言語からの翻訳も可能なところもあり、技術進歩がすごい!!

 そして、遂に来た!!

 明細書の自動生成

 特許明細書の作成は、熟練の作業とされ、なかなか自動化がされていませんでしたが、最近の『AI』の導入と進化によって、かなり書けるようになっていました。

 自分は、機械学習等の専門家でもなんでもないので、勝手な想像ですが、技術的なハードルや、秘密管理の課題、著作権上の課題があると思いますが、教師データは、特許公報として無数に公開されているので、玉石混合ではありますが、ベータ版が出来たら急速に進化していくのではないかと思います。

 今回も一つのブースでデモを見してもらいましたが、発明者が作るような簡単な、発明の分野、課題、今回の発明の技術内容を記載したデータを、明細書の各カテゴリーに合わせて入力すると、【背景技術】【課題】【実施形態】等を自動で内容を付加しながら数分で書き上げていく様子をみることができました。

 このツールがあったら、副業で簡単に明細書を書くことが出来そう(笑) 

まー依頼が無いのですが(笑) 

おわり

  世界中の特許情報をリアルタイムで入手し、その情報を解析できるようになってきている。解析能力や深度については、システムの価格にもよるのかもしれないが、確実に低価格で世界中の特許情報に容易にアクセス可能になってきていることを実感しました。

 医薬や一部の化学系の分野を除くと、多数出願で特許ポートフォリオを形成して、事業領域の競争力を保持していくことが多いと思います。ただ、昨今の特に国内での高い特許査定率を考えると、競争力のある特許ポートフォリオの構築し続けることは至難の業となっているように思います。

 また、イノベーションがある程度進んでいる業界では、いわゆるイノベーションのジレンマのように、消費者の求める技術が公知技術で充足してしまうことが往々にして起こります。

 このようにマーケットの新たなニーズを読みながら、技術の軸と特許の軸を重ねてマーケットおよびその中のシェアを拡大していくことが求められいますが、技術を守りすぎると市場が拡大せず、逆に、オープンにしすぎると、競争力を維持することが困難になってしまいシェアを取れないおそれがあります。

 そんな中、特許情報解析ツールが市場における適切なパートナーの選定の補助や、市場参入のための戦略構築、新規事業開発のためのM&Aの補助ツールとして活用されることで、知財の持つ潜在的なポテンシャルが経営層や投資家に認識されて、ビジネスアーキテクト構築の必須ツールとして定着していくといいですね。

 一方で、出願にかける費用については、一つ一つの特許明細書のクォリティーよりも、ポートフォリオ全体で評価されるようになるとともに、ここにきての自動生成による明細書作成が出願コストに対する値下げ圧力になるかもしれませんね。

 無形資産の資産価値、特に特許の価値評価が見直されてきていますが、ここからの5年~10年が勝負になるかなと思います。大きな課題として、特許の価値ってやっぱりわからないってこと。

 経営層や投資家に対して、知的財産への戦略的な取り組みが数年後の企業のPBRやROICを押し上げることを数式によりモデリングできたら、わかりにくい知財がもう少し明るくなるかもしれないんですけどね。

 きっと、価値評価やっている方はやられていると思いますので、ちょっと期待(笑)

 一方、自動生成系AIが発達してくることは間違いないので、代理人としては、明細書を書くことのみで付加価値を提供しつづけることは難しくなってくるのかなと思いました。分割出願や関連出願が多い企業は、自社導入や、積極的にAI導入している事務所に丸投げすることで、出願費用の圧縮につながると思います。

 また、人材不足の知財業界にAIのアシスタントは、大変ありがたいと思いますが、明細書作成支援ソフトを利用することが普通になってくると、未経験者の弁理士や特許技術者にとっては、冬の時代になりますね。審査、訴訟に強い明細書を作成する目を養う経験を積む機会が圧倒的に減ってしまい、できる弁理士は、支援ソフトを活用してさらに仕事を受注する・・・・・

 となれば、新人特許担当者のための、明細書生成ソフトを使った、明細書の作成・チェック講座とか、自動生成された明細書のチェック・修正講座なんてのがあれば、ニーズがあるかもですね。・・・そもそもの市場が小さすぎるか(;’∀’)

ではでは、ここまで読んでいただきありがとうございます。

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