はい、こんにちは、ちざる です。
「ベイブレードって、なんでこの名前なんだろう?」
そう思って検索した方、いませんか? 実はこのブログにも、「ベイブレード 名前の由来」で来てくださる方がいるようです。
そこで今回は、ベイブレードの名前の由来ではないですが、ベイブレードに関する名称について特許庁の商標データベースをのぞいてみました。全2回の第1回です。
はじめに
ちざるは、けん玉やこまは大好きですが、ベイブレードのプレーヤーではないので、機種名やシリーズについて、間違いがあれば、コメントで教えてもらえるとうれしいです。
調べたのは、特許庁のデータベース(J-PlatPat)です。おもちゃの分野にしぼって、2026年10月29日に検索しました。
1998年、発売の前年に「BEY BLADE」
最初の手がかりは、1998年10月22日の出願です。商標は「BEY BLADE\ベイブレード」。初代ベイブレードの発売は1999年7月なので、発売の約9か月前に名前を押さえていたことになります。
この商標は1999年に登録され、更新を重ねて、約27年たった今も生きています。おもちゃの名前で、ここまで長く続くものは多くないのではないでしょうか。
ちなみに「ベイ」は、「ベーゴマ」。タカラトミー自身も、ベイブレードを「日本の伝承玩具であるベーゴマを現代風にアレンジした対戦玩具」と説明しています(2015年4月15日の発表)。ベーゴマは、初心者にはなかなか回せないのが難点でした。ベイブレードは、その壁をなくして、子どもが大好きなバトルをすぐに楽しめるようにしたおもちゃだと思います。
世代ごとの出願数:第4世代で急増
「ベイブレード」を名前に含む商標を、出願の年ごとに数えてみました。

第3世代(バースト、2015年〜)はたった1件。それが、第4世代(BEYBLADE X、2023年〜)では3年で14件です。
中身を見ると、もっとおもしろいんです。「ブレーダーズラボ」「BEYBLADE PARK」「XR STADIUM」「BEYBLADE BAR」……。おもちゃの名前から、場所やイベントの名前へ広がっています。
以前の記事(ベイブレードの特許を調べてみました)で、「ベイブレードはエコシステムになっていくのでは」と書きました。商標のデータも、同じ方向を指しているように見えます。
ドランザーは他社0件、ドラグーンは他社34件
ここからが本題です。第1世代のベイの名前を、ひとつずつ検索してみました。
| 名前 | 他社の出願 | 名前だけでの登録 |
|---|---|---|
| ドランザー | 0件 | なし(ドランザースパイラルで登録) |
| ドラシエル | 0件 | あり |
| ペガシス | 0件 | あり |
| ドラグーン | 34件 | なし |
| バルキリー | 38件 | なし |
違いが、はっきり出ていますよね。
「ドランザー」「ドラシエル」「ペガシス」は、造語(新しく作った言葉)です。ほかに使っている会社がありません。
一方、「ドラグーン」は「竜騎兵」という意味の英語です。1981年の「コスモドラグーン」をはじめ、ゲームやおもちゃで多くの会社が使ってきました。「バルキリー」にいたっては、アニメ「マクロス」の「バルキリー」が、1982年からおもちゃの分野で登録されています。
そのためか、タカラトミーの登録は「ビクトリーヴァルキリー」「メテオドラグーン」のように、必ず別の言葉と組み合わせた名前になっていました。
商標には「識別力」という考え方があります。ほかの商品と見分けられる力のことです。造語は識別力が高く、登録しやすい。ベイの名前にも、その考え方が表れているのかもしれません。
これは、商標的な登録制の観点での話であり、ベイブレードはコロコロコミックの漫画やアニメと連動しているので、そのあたりのストーリーとの関係がもっと重要かもしれません。
消えた名前と、四聖獣の2度の復活
もうひとつ、気になる動きがありました。
2016年6月3日、第1世代の「ドライガースラッシュ」「ドランザースパイラル」「ドラシエル」の3つが、同じ日に連番で出願されています。「ドラグーンストーム」も、同じ月の30日に出願されていました。
なぜ2016年に、昔の名前を? 答えは、その翌月の発表にありました。
2016年7月、タカラトミーは、第3世代「ベイブレードバースト」の仕様で、初代の人気ベイ3種をリバイバル発売すると発表しています。ドライガー(10月)、ドランザー(11月)、ドラシエル(12月)の順です。出願は、発売の4〜6か月前。名前を押さえてから、発表していたんですね。
ところが、今も残っているのは「ドラシエル」の権利だけ。ほかの3つは、すでに消えていました。
その名前が、最近になって、また動き出します。2度目の復活です。
タカラトミーは2023年6月、「Xオーバープロジェクト(X-Over Project)」を始めました。歴代の名機を、昔のまま売り直すのではありません。今の BEYBLADE X の機体の構造に合わせて作り直し、よみがえらせる企画です。第1世代の主人公たちの4体、いわゆる「四聖獣」は、すでに全部が復活しました。
名前は昔と同じでも、中身は新しい商品というわけです。その発売日と、商標の出願日を並べてみます。
| ベイ | Xオーバー版の発売 | 商標の出願 |
|---|---|---|
| ドランザースパイラル | 2023年7月15日 | 2023年6月7日(同じ名前で出し直し) |
| ドライガースラッシュ | 2024年4月27日 | 見当たらず |
| ドラシエルシールド | 2024年12月28日 | 2024年11月14日(新しい名前で出願) |
| ドラグーンストーム | 2025年12月27日 | 2025年10月29日(同じ名前で出し直し) |
発売の1〜2か月前に、名前を押さえ直していることがわかります。消えた名前でも、新しい機体として復活させるとなれば、もう一度出願する。2016年も2023年以降も、商品と商標が、きちんと連動しているんですね。
ただ、ひとつだけ謎が残りました。ドライガースラッシュです。
Xオーバー版は2024年4月に発売されているのに、おもちゃの分野で調べた範囲では、名前を出し直した出願が見当たりませんでした。
商標は、持ち続けるだけでもお金がかかります。会社は、使う名前を選んで残しているはずです。それでも、四聖獣の中でドライガーだけ、というのは不思議です。理由は、私にはわかりませんでした。
ご存じの方がいたら、ぜひ教えてください。
おわりに
名前ひとつにも、商品の歴史や、知財の考え方が詰まっていました。あなたの好きなベイの名前は、ありましたか?
実は、調べていて、もうひとつ気づいたことがあります。まだ商品名に出ていない名前も、すでに出願されているんです。
次回は、商標のデータから「次のベイ」を予想してみます。お楽しみに。
参考
– J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)(2026年10月29日検索)
– BEYBLADE X 公式 商品ラインナップ
– 次世代ベーゴマ「ベイブレードバースト」7月下旬発売!(タカラトミー、2015年4月15日)
– 「ベイブレードバースト」×「爆転シュートベイブレード」シリーズ 10月から順次新発売のご案内(タカラトミー、2016年7月15日)
– Xオーバープロジェクト始動記念!ツイートキャンペーンのお知らせ(BEYBLADE X 公式、2023年6月10日)
– 前の記事:ベイブレードの売上と株価、ベイブレードの特許を調べてみました



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